4月6日(日) 18:00~ @オンライン
日本三大随筆を制覇しよう!
最後は鴨長明の『方丈記』です。
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず…
親族間の争い、度重なる天変地異、武士の台頭による社会の変化。
激動の時代を生きた鴨長明が行き着いた「理想の生き方」を一緒に読み解きました。
・鴨長明とは?
・平安末期:度重なる災害と政変の記録
・理想の「生き方」
・理想の「生き方」を実現するための「住まい」
「鴨さん」って珍しい姓だなあーとは思っていましたが、実はとっても由緒正しいお家柄。
下鴨神社の禰宜の次男として京都で生まれたのが鴨長明です。
さらっと言いましたが、下鴨神社って今は世界遺産ですよ!?
そんな大きい神社のトップの息子、わずか7歳で十五位下の冠位を与えられます(ピンとこない人が多いと思いますが、これ極めて異例なんです!)
しかし、ここが人生のピーク。
(と言っては本人に失礼ですが、この十五位下が最高位でした)
その後はお家騒動に負け、父親の後を継ぐことはできませんでした。
そんな事情が『方丈記』にも影響しているのか?講座でも話題になりましたね。
ところで「平安時代」といえば、華やかで煌びやかなイメージがあると思います。
しかし、鴨長明が生きた平安時代の〈末期〉は、大火、竜巻、地震などの災害が相次ぎ、飢饉で多くの人がなくなりました。
また武士の台頭により社会が大きく変わった時期。
突然の遷都(400年の都が移転!)も人々を混乱させ、都は荒廃しました。
そんな時に書かれたのが『方丈記』。
この世には自分ではどうすることもできないことが多すぎる。
そう考えた鴨長明がたどり着いた、自給自足を基本とした「理想の暮らし」で、それを支えるには方丈の住まい、ということでした。
【トークテーマ】
・自然災害や飢饉を「人災」と捉えたのはなぜ?
・無常の世の中…一番大切なものは?
・鴨長明の「理想の住まい」、どう思う?
参加者の皆さまから「方丈記って家のことだけじゃなくて、災害や政変についてこんなに書かれているのか!」というコメントをいただきました。
現代でも災害の多い日本に暮らしていると、前半の災害の記録には胸が痛みます…
しかし、「自然のことだから」と諦めるのではなく、対策を講じなかったゆえの「人災」と言い切るところに鴨長明の鋭さが見えました。
そんな彼がたどり着いたのは山中の方丈の庵での「理想の暮らし」。
「本当にこんな生活ができたのか?」
私は専門家ではありませんので、分かりません。
そこで、終了後のフリートークの時間に調べてみることに。
すると…『方丈記』本文には記載されない、意外な真相が発覚!?
方丈の庵もそうですが、実生活もなかなかの「クセ強おぢ」かもしれないです笑
災害の悲惨さ、無常感、災害や政変に巻き込まれても何もできない無力さ。
前半部分では、これまでの皆さまの経験や、ご紹介してきた作品とも重ね、共感や涙を誘い、思いを巡らす時間になりました。
打って変わって後半の「そんなものに影響されないように、山の方丈庵で一人で暮らす!」という斬新なアイデア。
皆さま、真似したいですか?
前半の気持ちのまま一気読みすると、その勢いで鴨長明に賛同してしまいますが、一歩引いて考えると…あれ?
参加者同士、何と言っていいのか分からない、不思議な感覚になる時間でした。
三大随筆を読み比べてみて、作風は違うものの、やはり作者はみんな個性的ですね!
毎回味わい深い企画になりました。
ご参加いただきありがとうございました。



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