#49 『旧約聖書』C ~イスラエル王国篇・王政の光と影~

エルサレムの画像に「古典・神話から学ぶ教養講座#49 『旧約聖書』C 〜イスラエル王国篇・王政の光と影〜」のテキスト入り。 2025

2025年12月7日(日) 18:00~ @オンライン

「旧約聖書」一気読み!

といっても、私は牧師でも信者でもありませんので…

聖書やキリスト教の教えを正確にお伝えするのが目的ではありません(というかできません!)

私は美術館巡りが好きで、また国内外の旅行で観光として教会にもよく行きました。

聖書がモチーフとなった絵画や彫刻など…たくさんありますよね!

「聖書が分かったら、この芸術もっと楽しめるんだろうな」って思っていました。

そんな思いが出発点です。

というわけで、たくさんの「名画」とともに聖書のエピソードをご紹介します!

難しそうな旧約聖書、名画とともに楽しく、美しく学びました。

・旧約聖書とは?

・ルツ:王につながる家系

・サウル王:初代イスラエル王

・ダヴィデ王:強い王か、罪深い王か

・ソロモン王:賢者ゆえに…

本日は「イスラエル王国篇」。

ユダヤ民族が最も栄えていた時代の話です。

前回、参加者の方から「なぜ古代イスラエルには王様がいないの(創世篇〜エジプト篇に登場しない)?」という質問が出てきました。

今回はやっと「王政」が敷かれる時代に突入。

国際政治学専攻としては、この王政の「光」と「影」が興味深く、現代政治とも関連付けて読みました。

王政に入る前に、王につながる家系のルツの話を。

ミレーの『落穂拾い』という有名な作品がありますが、実はジャンルとしては風景画ではなく宗教画と言われています。

(宗教画としての一面もある、と言った方が良いでしょうか…?)

『落穂拾い』にまつわる素敵なエピソードをご紹介しました。

そして、今日の本題、「なぜ王政になったのか?」

実はイスラエルの民たちが望んだのです。

もちろん、預言者サムエルは反対しますが、神から民に従うように言われ…

イスラエルの長老は全員集まり、ラマのサムエルのもとに来て、 彼に申し入れた。

「あなたは既に年を取られ、息子たちはあなたの道を歩んでいません。今こそ、ほかのすべての国々のように、我々のために裁きを行う王を立ててください。」 

裁きを行う王を与えよとの彼らの言い分は、サムエルの目には悪と映った。

そこでサムエルは主に祈った。 主はサムエルに言われた。「民があなたに言うままに、彼らの声に従うがよい。(中略)ただし、彼らにはっきり警告し、彼らの上に君臨する王の権能を教えておきなさい。」

『サムエル記』第8章4-9節

こうして王を立てることになったのですが、なぜ初代王にサウルが選ばれたのか?

聖書にはサウルの特徴が書かれています。

彼(=ベニヤミン族の男キシュ)には名をサウルという息子があった。

美しい若者で、彼の美しさに及ぶ者はイスラエルにはだれもいなかった。

民のだれよりも肩から上の分だけ背が高かった。

『サムエル記』第9章2節

イケメンで長身…!

確かに目立つ存在ではある。

こうしてユダヤ民族に王が誕生したのです。

その後、ダヴィデ、ソロモンと続き、イスラエル王国は最盛期を迎えます。

が、良いことばかりではありません。

強い王のイメージが強いダヴィデの罪深い一面と、孤独な晩年。

賢い王として知られるソロモン王の失敗。

王政は長くは続きませんでした。

(講座内ではこの辺りも詳しく解説しています!)

【トークテーマ】

・王を求める民

・宗教画に自分を投影する画家

・王政や多文化社会

前回ご参加された皆様が「もっと知りたい、楽しみたい」とリピートしてくれました!

ありがとうございます!!

私が国際関係や美術に興味があるので、トークテーマはこのように設定していますが、それぞれの関心に合わせて話を盛り上げていただきました。

海外駐在中のエピソード、聖書を本格的に学ぶ中で気づいたこと、理系的に科学と神話を分析…

誰かを否定したり、話の邪魔をすることなく、お互いが尊重し合い「教養を深める」時間になりました。

ご参加いただきありがとうございました。


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