#61 シェイクスピア『オセロー』 〜嫉妬がすべてを壊すとき〜

シェイクスピア『オセロー』をテーマにした教養講座#61の告知画像。オセローが妻デズデモーナを抱きしめる場面の背景に戦の様子が描かれる手描き風イラストに「シェイクスピア『オセロー』 ~嫉妬がすべてを壊すとき~」と記されたデザイン。 2026

2026年6月7日(日)18:00〜@オンライン

なぜ人は、真実よりも疑いを信じてしまうのか

人は、愛しているはずの相手を疑ってしまうことがあります。

そしてその疑いは、やがて確信へと変わり、取り返しのつかない結末を招くこともあります。

勇敢で高潔な将軍オセローは、純粋に妻デズデモーナを愛していました。

しかし…部下イアーゴーの巧妙な言葉によって、その愛は少しずつ揺らいでいきます。

証拠はない、それでも疑ってしまう。

そして気づいたときには、心はすでに支配されて…

人はときに、事実よりも「不安」を信じてしまうことがあります。

SNSやニュース、誰かの言葉…たくさんの情報に囲まれた私たちは、気づかないうちに、誰かの言葉に影響され、切り取られた一部の情報だけを信じ、そして不安がどんどん膨らんでいく…

そんな誰にでもある経験を、『オセロー』を通して考えます。

・シェイクスピア

・イアーゴーの策略

・デズデモーナのハンカチーフ

・最期

まずは著者シェイクスピアの紹介と時代背景の説明から。

有名すぎる人物ですが、その生涯は謎に包まれている部分も多く…

また前回に続き、「ルネサンス期」という時代についても考えてみました。

ペストで多くの人が亡くなり、信仰心が揺らいだ時代。

人間らしさや幸せ、美意識…が絵画だけでなく文学にも表れているんです!

ところで、シェイクスピアの四大悲劇について、4作品全て言えますか??

このブログを読んでいる人なら即答でしょう…『ハムレット』『リア王』『オセロー』『マクベス』です。

でも実は、あの有名な悲劇『ロミオとジュリエット』は入ってないって不思議じゃないですか?

それにはちゃんと理由があるんです。

それは「自分の性格ゆえに引き起こされた悲劇か」というもの…

中世は神や教会の権威が絶対的なものでしたが、ルネサンス時代は人間らしさが重視されていきます。

それって美しいようで、簡単には変えられない「自分の性格」に振り回されることも。

神や運命のせいではない、全ては自分が引き金を引いている…

つまり、悲劇というより「自業自得」な感じがあるんです。

【トークテーマ】

・上司の妻に取り入る作戦?

・なぜ妻よりも部下イアーゴーの言葉を簡単に信じた?

・夫を思う2人の「夫婦の在り方」

舞台はヴェネツィア。

ムーア人将軍オセローには、デズデモーナという妻がいました。

彼女の父は上院議員…実は父親には内緒で二人は結婚したのです。

しかし、昇進に不満を抱く部下イアーゴーによって、二人の関係はバラされてしまいます。

もちろん父親は大激怒。

こんな匂わせ?と思える言葉をオセローに伝えます。

その女に気を付けるがよいぞ、ムーア殿、目があるならばな。

父親をたばかりおおせた女だ、やがては亭主もな。

イアーゴーの策略はそれだけでは終わりません。

①オセロー&デズデモーナ夫妻を崩壊させたい

②自分よりも先に出世した(オセローに副官に任命された)キャシオーを失脚させたい

そんな思いから、デズデモーナが副官キャシオーと不義を働いているとオセローに信じ込ませます。

嫉妬と疑念に支配されたオセローは、妻の話にも聞く耳を持たず…

今回のトークタイムで印象に残っているのは、「褒め言葉と悪口」

人気芸能人でもSNSのアンチに心をすり減らしている…という話はよく耳にします。

「100の褒め言葉よりも、たった1つのアンチコメントにメンタルがやられる」

インフルエンサーほどじゃなくてもSNSで趣味の投稿をしていると、嫌なコメントがついたり…

SNS以外でも、何気ない会話で傷ついたり…

楽しいこと・嬉しいことは沢山あるのに、嫌な言葉に捉われて苦しみ続ける…

そんな経験のある人は多いと思います。

だからこそ、オセローに共感できる現代人も多いのではないでしょうか。

11~12月に『旧約聖書』、1~3月に『古事記』を扱ってきました。

東西の神話から、共通点・類似点もあれば全く異なる価値観も見えて、「人間の心」の本質を考える機会となりました。

そこで今月からは、あえて「神から離れた時代」を選びました。

4月にイタリア文学を読んだ後は…イギリスへ!!

5~6月はシェイクスピアの四大悲劇を一気読みしますよ!

最後は『リア王』です、お楽しみに!!

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