#66 『万葉集』 ~お笑い篇・美しさだけが和歌じゃない~

『万葉集』(お笑い篇)をテーマにした教養講座#66の告知画像。複数人の男女が宴会の席で楽しそうに笑っている場面が描かれる手描き風イラストに「『万葉集』 ~お笑い篇・美しさだけが和歌じゃない~」と記されたデザイン。 2026

8月16日(日) 18:00~ @オンライン

万葉集はこんなにも自由だった

『万葉集』と聞くと、恋や四季を詠んだ格調高い和歌を思い浮かべる方が多いかもしれません。

でも実は…美しい歌やまじめな歌ばかりじゃないんです!

思わず笑ってしまう歌や、言葉遊びを楽しむ歌、下品な歌…

ユーモアあふれる作品も数多く収められています。

昔の人々も、冗談を言い、仲間と笑い合い、ことば遊びを楽しんでいたのです。

今回は、そんな「万葉集の意外な一面」に注目し、

笑いのセンスや当時の暮らし、言葉遊びの面白さをわかりやすくご紹介しました

・『万葉集』とは?

・意味不明!?

罵り合い

人生楽しく

『万葉集』とは、現存する日本最古の歌集、なんと全20巻、4500首以上が掲載されています!

貴族だけでなく、民衆や防人・乞食なども和歌も含まれ、半数以上が「作者不詳」。

どんな人がどんな状況で詠んだ歌なのか?

想像しながら読むのが楽しいんです!

「お笑い編」…和歌なのにお笑い?と思う方も多いでしょう。

和歌は思いを伝える、文字に残すツールですが、古代と平安時代以降とでは目的がちょっと違うのかも?

平安時代以降の和歌は、貴族たちがセンスを競うものとして、技巧や視点の面白さが評価されました。

しかし、万葉の時代は美的センスよりも「その場の盛り上げ」が大事!

宴会を盛り上げる(雅ではない)遊び道具?の一面も感じられます。

香塗れる 塔にな寄りそ 川隈(かわくま)の 屎鮒(くそふな)食める いたき女奴(めやつこ)

長忌寸意吉麿(ながのいみきおきまろ) 

香を塗った塔には近寄るな。 川隅の屎鮒を食べた、ひどい女奴よ。

なんだこの歌!?全く意味が分からない…

そう、これは「香、塔、厠、屎、鮒、奴を詠める歌」と、お題を出されて詠まれた歌なんです!

それにしても、お題の時点で「厠」や「屎」が出されるなんて…

お酒がすすんで楽しくなっている万葉人たちの宴会の情景が浮かんできます。

石麻呂に 我物申す 夏痩せに 良しといふものそ 鰻捕り喫(め)せ

大伴家持

石麻呂に私は申し上げたい。夏痩によいという物ですよ。鰻をとって召し上がりなさい。

これは痩せている石麻呂さんをからかって詠まれた歌。

これも宴会の場でしょうか…?

このほかにも悪口ソングはいくつか残されているのが驚き!

ついでに、「夏バテには鰻」が古代からあるのもびっくりです。

その他、万葉集に掲載されている面白い和歌をご紹介しました!

その後の古今和歌集などにはない特徴を、味わっていただけたと思います。

「日本人らしいユーモア・遊び心を感じる」

「万葉人にはこれがウケるのか…現代人にはこのセンス理解できない」

両極端の意見が出る、主催者として大変興味深い回になりました。

【トークテーマ】

・恋の歌から美しい自然や季節の情景に、おふざけ和歌まで…万葉集の印象

・下ネタや悪口まで…なぜ掲載した?

・万葉人にとっての和歌とは?

なんでもあり!な万葉集ですが、参加者さまから

「おおらかさが感じられる」

「今は和歌、俳句、川柳などに分かれているけれど、この時代の万葉集は原点」

といったコメントをされていたのが印象的でした!

そういえば毎年、「サラリーマン川柳」や「シルバー川柳」が募集されていますよね。

あと、子供が作った「交通安全川柳」なんかも見かけます。

七五調のリズムに乗せて、自虐ネタを笑いに変えたり、何かを訴えかけたり…

印象に残るポエムという意味では、お笑い篇の和歌と似ている?

人によっては、作者の生涯と重ねつつ人生観を味わいたい…という考えもあると思います。

万葉集に掲載されている和歌の多くは「作者不詳」。

今回のお笑い篇では、作者名は記載されているものの、他の歴史書などには名前がなく、何をしたのか分からない人物も。

和歌自体にも意味はないので「ふーん」で終わってしまうので、確かに物足りなさがあったかも。

色んな和歌があり、生活に密着しているからこそ、浅くも深くも楽しめるんです!

宴会を盛り上げるための遊びとして和歌が使われていたのでしょう。

下ネタ、悪口、意味のない和歌…こんな歌まで万葉集に掲載されているんです!

史上初の和歌集という国家の一大プロジェクトに!!

万葉人の考え方やセンス、面白すぎです。

ご参加いただきありがとうございました。

 

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夏は『万葉集』を楽しもう!

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